HeronBlog

マーケティングとWeb制作に関するあれこれ。

競合企業への自社社名キーワードでの広告除外キーワード設定依頼って必要?

なんか長ったらしいタイトルですが、前職・現職でリスティング広告含むWebマーケティングに関わる中で、以下のようなケースがありました。

・自社の社名・ブランド名キーワードで他社の広告掲載を発見
・その会社に対して、自社の社名・ブランド名キーワードでリスティング広告を出稿しないように、除外キーワード設定を依頼
・除外が完了したら連絡をもらう。(そしてお礼メールをする)

数年前から出始めて、今では業界の紳士協定的にこのような依頼が来たら対応するような流れになってます。
(反応ないところもありますが)

これについて、個人的にはいろいろ思うところがあります。いつもまあ対応するですけどね。

出稿されちゃうのはGoogleの仕様のせいなんでは

出稿されてる!他社のキーワード買ってるのか!と憤り風に連絡くる場合もありますが、大体がそうではなく、一般名詞のキーワードの部分一致で社名・ブランド名で表示されちゃっている、というケースがほとんどだと思います。
特に、社名・ブランド名に一般名詞が含まれている場合は、そうなる場合が多いですね。そういう場合は、社名(ブランド名)がそうなっているからだろ!とよく思っています。(思っているだけで、対応してますが)

別に出稿されちゃったからって、そんなにクリックされないからいいんじゃないの

前述のように、入稿しているのではなく部分一致で拾っている場合、特に高額入札していない場合が多いと思います。そのため、他社広告として出ている場合でも、その社名・ブランド名よりも上位表示されている場合はほぼないといってよいでしょう。
と、考えると、ユーザから見れば、検索した社名・ブランド名で1位にその企業の広告出てて、その下になんか関係ない社名の広告が出ているな、くらいの認識かと思います。ということで、誤認してクリックしちゃうこともあまりないんじゃないかと思うわけです。

特に広告品質が高いわけでもないので、めちゃくちゃ食い合うようにはならないはず

前の項目にも関連しますが、キーワードと広告のマッチ度も当然低く、広告の品質としても高いわけではないです。おそらく毎回表示もされるわけでなく表示頻度も(予算次第ではありますが)高くないはずです。
ということで、完全に広告表示が競合しているわけでもなく、そういう場合もあるよね、くらいの感じかと思います。

別に表示されること自体は、仕様上でも別に悪いわけではない

商標登録している場合に、広告文内にその他社の社名キーワード・ブランド名キーワードを含めると、商標侵害ということで表示を取り下げるように依頼することができます。これはやったことはありますね。
ただ、今回の場合のように、広告文にはキーワードを含めず普通に出稿している場合は、特に出稿の規定に反しているわけではないわけですね。
そのためか、皆さん除外してくださいと依頼する際に、その理由として、ユーザの混乱を招くとか(特に招かないよね)不要な金額の消化につながるとか(媒体の仕様だから仕方ないよね)をあげる場合が多いです。まあ受け入れようぜと思います。

結論としてはそんなこと気にするなと

私自身で、他社に対して逆に依頼することはほぼありません。こんなこと気にするより、もっと別の観点で改善を進めた方がいいですしね。
なんか雰囲気でそうするよね普通、となっている気がしますが、毎回それなりにモヤモヤするのでエントリにしてみました。

BtoBマーケの広告運用方針を社内に説明する際に、全体マップを作って説明する

以前、このツィートを目にしました。
現在、事業会社でBtoBマーケティングに関わっているので、その重要性はよくわかります。

(twitter https://twitter.com/fuke_tomiya/status/1471381506547658758 より引用)

こちらは、BtoBマーケの管理職をやられている方で、BtoBマーケ施策を社内で展開する際に、全体マップを示すのが大事、というツィートでした。
こちらの図はなかなかよくできていて、私も作ってみました。一覧で見れるのは重要ですね。

有料広告の運用方針や設計を示すのにも、マップで見せると良い

このマップを見てそして作って思い出したんですが、違う形でマップにして見せたことがあります。
それは、有料広告って何やってるの?と聞かれた時に、こういう形でやってます、という、広告設計の一覧をマップ化して見せる、というものです。
以前所属していた会社でのマーケティング職の時にも作りましたし、現職でも作りました。こういう感じですね。

こちら、一部名前など隠していますが、現職で作ったものです。ポイントとしては以下です。

AISASモデルで広告の役割を説明

基本、Web広告のことはよく分からない、という人に説明する目的で作っています。
リスティング広告?リターゲティング広告?バナー広告?みたいな感じで、それぞれの広告がどのような役割があるのか、全体ではそれぞれどのくらいの割合で予算を配分するのか、ということを説明しています。
AISASモデルだと、Searchがそもそも入っているので、リスティング広告はここ、というのが明確で、理解しやすいかなと思います。

リターゲティングの役割も明示する

広告の表記形式、ということで言うと、リスティング広告は検索結果に出てくる広告、ということで分かりやすいと思うんですが、ディスプレイ広告はバナーでしょ、みたいに、ターゲットと役割を明確に理解することが必要かと思います。
そういう観点で、私はリターゲティングは、Attention < Searchみたいな役割かと思っているんですが、それを明示するようにしています。

認知・興味関心目的でディスプレイ広告を運用する位置も明確に

この前のことにも関連しますが、ディスプレイ広告は、リターゲティングとそれ以外のターゲティングには明確な役割があるように思います。リターゲティング以外は、Attention・Intrestで、認知目的というとあれですけども、いろんな媒体やサイトに掲出して、最初の接触となる役割なんだということですね。
ディスプレイ広告の中で分けることで、そのような意図を見せるようにしています。

媒体ごとのターゲティングも入れてみる

一部媒体で使えるターゲティングもあったりするので、それを意識する意味で、媒体の中に書くようにしています。
以前は、サーチワードはYahoo!しかなかったりしたので(今はちょっと違う意味でGoogleでもありますが)使える媒体の中でそれを書く、というようにしました。

今までの自分の経験から作ったものを見せてみました。
重要なのは、誰に何を説明するための資料・図解なのか、という点ですね。社内で、どういう方針で広告運用している?適当にやってるんじゃないの?(面と向かってそう言われる場面ばかりではないと思いますが)となった場合、いやそうじゃないぞ、こういう設計のもと、戦術・戦略をこう立てているんだ、というのを、パッと見せて理解してもらうために有用な図になり得るかなと思います。
必要な書類は作らなければいけないのが、会社員たる仕事かと思いますが、今後もうまく使えればと思います。